江戸雀

アイテム
資源識別子/Identifier
aae371c6-a38b-28f6-674a-55688ec9c349
タイトル
江戸雀
タイトルよみ
えどすずめ
請求記号/CallMark
三-H-c-は-5
著者
菱川師宣撰并畫
出版者
靏屋 㐂右衛門
記録形式/Format
版本
出版年(和暦)
延宝五年刊
著作の構成
一帙一二冊
形態的記述
紺色無地表紙。五針袋綴装。縦二七・二糎×横一九・二糎。単匡郭、縦二三・六糎×横一七・六糎。第一冊一四丁、第二冊一六丁、第三冊一三丁、第四冊一四丁、第五冊一一丁、第六冊一一丁、第七冊一〇丁、第八冊一〇丁、第九冊一八丁、第一〇冊一六丁(第八丁の丁付「十ノ八九」とあって飛び丁になっている)、第一一冊一四丁、第一二冊九丁。
『岩崎文庫貴重書書誌解題』
DB. No.
3614
内容記述/Description
○延宝五年刊。紺色無地表紙。五針袋綴装。縦二七・二糎×横一九・二糎。単匡郭、縦二三・六糎×横一七・六糎。第一冊一四丁、第二冊一六丁、第三冊一三丁、第四冊一四丁、第五冊一一丁、第六冊一一丁、第七冊一〇丁、第八冊一〇丁、第九冊一八丁、第一〇冊一六丁(第八丁の丁付「十ノ八九」とあって飛び丁になっている)、第一一冊一四丁、第一二冊九丁。
○外題、各冊表紙左肩に双郭の題簽。第一冊のみ後補題簽、「江戸雀〈御城之初並/年中規式之分〉一」。第二冊~第一二冊は原題簽、第二冊「江戸須〻女〈糀町番町筋/駿河臺の分〉二」、第三冊「江戸雀〈町中案内者〉三」、第四冊「江戸すゝめ〈日本橋より/金杉迄の分〉四」、第五冊「江戸すゝめ〈大芝の分〉五」、第六冊「江戸すゝめ〈赤坂 四谷/市谷の分〉六」、第七冊「江戸雀〈牛込の分〉七」、第八冊「江戸寸〻女〈小石川の分〉八」、第九冊「江戸すゝめ〈神田〉九」、第一〇冊「江戸すゝめ〈淺草の分〉十」、第一一冊「江戸すゝめ〈本庄の分〉十一」、第一二冊「江戸雀〈本庄の分〉十二」。内題、序題「江《ゑ》戸《ど》雀《すゝめ》序《しよ》」。目録題「江戸雀目録」。本文冒頭「江《ゑ》戸《と》雀《すゝめ》初《しよ》巻《くわん》」、以下「江戸雀二巻目」~「江戸雀十二巻目」。尾題、「江戸雀初巻終」「江戸すゝめ二巻終」「江戸すゝめ三巻目終」「江戸雀四巻目終」、第五冊尾題なし、「江戸雀六巻目終」「江戸雀七巻目終」「江戸雀八巻目終」「江戸雀九巻目」「江戸雀十巻目終」「江戸雀十一巻終」、第一二冊尾題なし。版心、第一冊「江戸すゝめ 一ノ一(~一ノ十四)」、第二冊以下「すゝめ」とあって「二ノ一」以下の、各冊で通しの丁付。
○序、後半「爰《こゝ》に自《みつから》か国本の/人《ひと》柴《しは》の扉《とほそ》を尋《たつね》て来《き》たれりうれしくもなつかしくも有て種《しゆ》々〳〵のもの/かたりを問聞《といきく》にこそつれ〳〵の慰《なくさめ》ともなりけらし暫《しはらく》く時移《ときうつ》つて/後《のち》国《くに》の人我に問《とふ》ていわく我はる〳〵の道すからうき難所《なんしよ》を越過《こへすき》/て汝《なんち》に今逢《あ》ふ事は偏《ひとへ》に 上君《じやうくん》の御政道《せいたう》たゝしきゆへならすや/そも〳〵過つる中頃《ころ》まては此地へ来《き》なん人あれは皆人愁《うれ》ふる事/堪《かん》に忍《しの》ひかたし今はいつしかひきかへて隣歩《りんほ》のことくにして/往還《わうくわん》の煩《わつら》ひなくみな人此武江《ふかう》に着《つけ》り然るに我に等《ひと》しき/旅人《りよじん》の下着《けちやく》して後《のち》寺社名所《ししやめいしよ》武家屋敷《ふけやしき》町小路《まちこち》を一見仕《し》侍らん/といへとも第一方角《ほうかく》をしらす殊に道筋《みちすし》唱鈄《しやうと》《すしかゆかみ》として竪横《たてよこ》直《すなほ》/ならす去《さ》る依《より》て往来《わうらい》しかたし汝《なんち》我《わか》ために是を教をしへてんやと/いふ予《よ》答《こたへ》て云我もと當地の者にあらす貴邊と同國たり/此地へ来て星霜《せいさう》をふる事十余《よ》年《ねん》に及へり故《かるかゆへ》に有まし/所々の順道《しゆんたう》をしれり我朋友《ほうゆうの案内《あんない》に武家屋敷《ふけやしき》民家《みんけ》の/町等をしるさん又寺社《じしや》名所旧跡《きゆうせき》を入て見ぬ世《よ》の友《とも》になりもや/せんと雑紙《さつし》のしわをひきのはしてをつ〳〵筆を取そめて大/畧《りやく》をしるすにそ心おそろしくも恥《はつ》かしき事にや侍るへき漸《やう》/〳〵かきつゝけてこそ一部《ふ》の書《しよ》となしてんけり国の人いへるは汝/よくしれり江戸雀《すゝめ》にやといひてけれは去は燕雀鴻鵠《えんしやくこうこく》の/心を知らすといひてはかなき縦《たとへ》に上《あけ》たれは百になれとも踊をとり/忘《わす》れすしてよしなき笑草《わらいくさ》をつくりしかあれは此題号《たいかう》を/誉友《よゆう》の言葉《ことは》に付《つけ》て江戸雀《すゝめ》と名付てんとて傍《かたはら》にさし置ヌ/重《かさ》ねて国の人いへるは此書江府《かうふ》の案内《あんない》なれは花《はな》咲《さか》ぬ埋木《むもれ》と/くちをかんもむげなれは此たひ板行《はんきやう》にさせて世《よ》に弘《ひろ》め/はやといへり予かいわく是《これ》智《ち》有人の見るへき物にあらす又/當地案内《あんない》の人はしかなり君《きみ》かことく成人《なるひと》にこそあたふへき/物といへれはいやとよ諸国《しよこく》の人〳〵日々に此地へ入こむ事布《ぬの》/をひくかことし然れは斯《かく》の人に道しるべのためならんといふ/むさし鐙《あふみ》さすかにことやさしくもかく人のすゝめけるを取上ん/も其甲斐《い》なけれはとて是非《せひ》なく梓《あつさ》にちりはめてけるこれ/唯《たゝ》諸人《しよにん》の嘲《あさけり》をまねけは狂人《きやうじん》のわさにして人に指《ゆび》をさゝ/れんものなり我《われ》大方《かた》の順路《しゆんろ》を知《し》るといへともあるひはおほえ/ちかひ亦《また》は書おとしあらめ名所舊跡《めいしよきうせき》はいにしへより云傳《いひつた》へ/聞《きゝ》おほえたるを書付けれは是以珍しからすとかく兎角《とかく》/淺心《さんしん》愚癡《くち》にして文学《ふんかく》を得《え》されは敢《あ》へて見る事なかれと/云レ尓《しかいふ》/治まれる時とや知りて江戸すゝめ/さへつる聲も万歳〳〵」。跋、「それ順路《じゆんろ》をわかつは後世《こうせい》のためにして當代《たうだい》の鑑《かゞみ》なりしか/あれと予《よ》愚朦《ぐもう》にして己《おの》か心に任《まかせ》て書つゝけ侍れは善悪《せんあく》の/二道おほからん大畧《りやく》我《われ》人の行へき跡《あと》をしたひ或《ある》は其至れる/道を尋《たつね》聞きひて今一部《ぶ》の書《しよ》とはなせるうらむらくは諸国《しよ》こくの/人此江府《かうふ》に入込《こむ》事幾程《いくほと》といふ数《かす》を知らす然れは斯《かく》の人/此書を見てわか行へき所の方角《はうかく》を見言傳《ことつて》書翰等を届まほしく/おもふときそれ〳〵の名付所を見て贈《おく》り届《とゝ》けんにはしかんや又當《たう》/所《しよ》案内《あんない》の人々は爰《こゝ》の近道《ちかみち》かしこのまかり道まて御存知《そんぢ》有へけれと(中略)亦《また》寺《し》社名所急跡《めいしよきうせき》は右序《しよ》すかことく古《ふる》き人の/物語《ものかたり》を書付侍《はへ》りこしをれ哥《うた》あだ口發句《ほつく》は是たゝあんかうの口に出ル/に任《まかせ》たれは見る人のために恥《はぢ》をさらし聞人のために嘲《てうろう》弄せられ侍る/されともいくちかゑくほに是をゆるし給へ盲《もうもく》蛇《へひ》におぢすしてわけなき/口をたゝきてかくなん世にひろめたれは悔《く》いても甲斐《かい》はなけれとも/ 愚才《くさい》の程推量《すいれう》せられる事粗ほゞいかめしき事にや侍るへき」。刊記「延寶五年〈丁/巳〉仲 日/武州江戸之住/絵師 菱川吉兵衞/□□(ヤブレ)大傳馬町三丁目/靏屋 㐂右衛門板」
○近行遠通撰。印記、長方陽刻朱印「芉芊苑文庫」、田中夢外旧蔵。「雲邨文庫」、和田維四郎旧蔵。他に印記不明の印有り。挿絵、第一冊見開き二図、第二冊片面一図・見開き一図、第三冊見開き二図、第四冊片面三図、第五冊片面三図、第六冊片面三図、第七冊片面三図、第八冊片面三図、第九冊片面二図・見開き二図、第一〇冊片面二図・見開き二図、第一一冊片面三図、第一二冊片面三図。千葉市美術館『菱川師宣展』図録106番(千葉市美術館蔵)によれば「江戸で開板された最古の地理書。(中略)江戸の各所を描いた三十四図の師宣の挿図は秀逸で、当該期の師宣の基準作となっている。千葉市美術館本は初印本。後印本からは、刊記の著者名、次いで「春」の字が削除される。」という。【4】は後印本。【5】(初印本)参照。
目次
,一,1
,二,18
,三,37
,四,53
,五,70
,六,84
,七,98
,八,111
,九,124
,十,145
,十一,164
,十二,181
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