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大和繪のこんげん

やまとえのこんげん

三-G-b-17

菱川師宣畫

版本

貞享年間～元禄年間頃刊

一帙二冊

原表紙は土色無地、その上の改装表紙は橙色地に鳥と透垣の文様の空押し。五針袋綴装。縦二七・〇糎×横一八・五糎。双匡郭、縦二三・七糎×横一七・〇糎。上冊、前遊紙一丁、本文一三丁、後遊紙一丁。下冊、前遊紙一丁、本文一四丁、後遊紙なし。

X-菱川師宣絵本-21

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○貞享年間～元禄年間頃刊。原表紙は土色無地、その上の改装表紙は橙色地に鳥と透垣の文様の空押し。五針袋綴装。縦二七・〇糎×横一八・五糎。双匡郭、縦二三・七糎×横一七・〇糎。上冊、前遊紙一丁、本文一三丁、後遊紙一丁。下冊、前遊紙一丁、本文一四丁、後遊紙なし。

○外題、原表紙の中央に双郭の原題簽、「〈好／色〉大和絵のこんげん　上（下）」。ただし下冊は原題簽を模した墨書の題簽。改装表紙には左寄りに双郭の書き題簽「大和絵のこんげん　上（下）」。内題、なし。版心、上冊「好色一之　二（～十四）」。下冊「好色二之　一（～四）」、「好色二ノ　五（～十四）」、終丁の版心欠損。

○序跋等、なし。刊記、なし。

○印記、なし。天和二年初刊の『好色一代男』を絵本にしたもの。小池藤五郎氏の論文「「好色一代男」の絵本「大和絵のこんげん」について」（『国語と国文学』一九五九・一二）のコピーと、翻字のメモを同帙に収めている。西鶴作『好色一代男』の江戸版で、初版は貞享元年の川崎七郎兵衛板の八巻八冊。『師宣祐信繪本書誌』33番。千葉市美術館『菱川師宣展』図録145番の個人蔵本が「現存する唯一の完本」で、他にはこの岩崎文庫本のみ。岩崎文庫本は第四巻第七話「火神鳴の雲がくれ」までに当たる。上冊は、初丁と第一四丁ウラ以降を欠く。下冊は初丁と第五丁ウラと第一四丁以降を欠く。挿絵はすべて見開きで、上冊は一四図（ただし第一図の右半面と第六図の右半面と第一四図の左半面を欠く）、下冊は一四図（ただし第一図の右半面を欠く）。貴重本刊行会『菱川師宣絵本』に本書を底本として影印あり。参考、松平進氏「完本『大和絵の根元』と絵入狂言本『躑躅曽我狩場紅』――新出二資料紹介――」（『甲南国文』四十二号、一九九五・三）。

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